こんにちは。ほろにが従業員のMASTERです。昨日お話しした東ティモールのJAS有機ですがこちらはNGO団体の後ろ盾があり、香味も年々ブラッシュアップされております。
毎年購入してますが、ストレートで販売しない(出来ない)時もございます。それも含めて有機は保証しないとなかなか成り立ちません。
よく、お客様に「有機コーヒーはありますか!?」と聞かれます。農薬とか気になりますもんね。その気持ちもわかります。農薬は無いに越したことはないです。
ただ、日本での有機のマーケットは極めて小さいです。フェアートレードも先進国とは思えないほど日本は普及しておりません。
野菜ですら、有機は全体のシュアの0.2%くらいです。日本では正式な認証を得ている有機の食品を求める人はほぼ存在しません。
コーヒーの栽培方法や面積などは地域のより異なりますが、当店が扱う小さな農園でも東京ドーム位はあります。
日本の田んぼのイメージをされている方も多いのですが、コーヒー農園は東京ドームの10個や20個分の農家さんて普通に存在します。
そんな広大な土地に農薬まくと思いますか。
電気やガスも無い人々が、ヘリコプターで農薬をまくとでも思いますか。
15年前なんて肥料をあげると赤字になる位に窮地に立たされた農民が、健康に育ってる木に予防の農薬をまくと思いますか。
普通はまかないです。健康に育っているのであれば。健康に育てるのが農園にとって最も有益であり、味わいも収量もあがるのです。
ただ、全滅する危険性のあるサビ病などの病気が出た時は、農薬はまかないと取り返しの付かない事になります。
どんな野菜でも発症するようなこのサビ病が、コーヒーの木にとっては、時には甚大な被害に見舞われます。全滅の危険さらあります。
野菜の全滅も大変ですが一年ですみます。しかし、コーヒーは5年経っても元通りには復旧しません。
例えば、小さな子供や、老いた両親が苦しんでいても薬をあげない。薬は毒だから。と言い出したら、正気の沙汰ではありませんよね。死んでしまうかもしれません。
そこまでリスクの高い要求をしても、全滅したら知らんぷりでしょう。
不味かったら他の豆を買うでしょう。高くても買わないでしょう。有機なんてそんなに興味も無いのでしょう。悪気も無いでしょう。全滅しても農家を支援し続ける気持ちなんて毛頭無いでしょう。
コーヒーの栽培はむやみやたらに農薬を使用しません。時として使う場合もあるでしょう。しかし、適量なら何ら問題はございません。
多量に農薬が生豆に残留しても、コーヒーは焙煎をしますので100%に近い確率で残留は無いと言われています。(経費が高くつくので大量に農薬が残留するくらいにまく人もいないでしょうけどね)
毎日、オーガニックのお米を食べてオーガニックの野菜を食べて。コーヒーはその次で良いでしょう。だって残留は無いのですからね。
日本が、欧米、北米の三分の一でもオーガニックの需要が増えれば、マーケットとして少しは注目されるとは思います。
残念ながら、まだ日本の市場はそこまで育っていないってことですね。大根やキューり等の見た目の美しさのこだわりは世界一かもしれませんが。