足す料理と引く料理

こんにちは。ほろにが☆パート従業員のMASTERです。

先日、佐々木 俊尚さんのボイシーで、足し算の料理と引き算の料理の話がありました。

フレンチ、ラーメン、中華、韓国のキムチなどは足す料理の方が多い気がします。

一方、和食は雑味やエグミ、余分な脂までも削って旨味を楽しむ引く料理が多い。

やや水っぽい魚。食べる時間を逆算して塩を振り水分を抜く。

磯臭い魚は塩水処理をしたり、干して水分を抜いたり。ピチットシートしかり。

出汁のとり方も余分なモノを出さないように気を使う物が多いと思います。

どっちの世界も完成されたモノは素晴らしい。

足す料理の失敗作は、週末のお父さんの料理のように、カレー粉を2種類入れてチョコレートを入れるとか、インスタントコーヒーや漢方薬を入れるとか。何かを入れたらより美味くなった「気」になる料理。

本格的なカレーは、残念ながらインド、パキスタン、スリランカ人のような感性・血は流れていない。

日本人が作るキムチもどうしても韓国の人が作る味わいにはならない。おそらく血なのだろう。

引き算の料理は地味だが仕事の良し悪しで味わいは格段に変わります。

スーパーで買った切れてる安い刺身を、トレーから出して皿に移すだけではプロフェッショナルな和食とは言えません。

素材の味わいを活かすのならひと手間かけて、余計なものを引かなければなりません。

活け花とフラワーアレンジメント。

生活や服もゴテゴテとモノを集めるタイプと、いわゆるシンプルに生きる人。極端なのがミニマリスト。

人それぞれ好みがあるでしょうが、当店のブレンドコーヒーは高価格帯のブレンドは非常にシンプル。逆に100g680円のベースグレードのブレンド商品は足し算のブレンドが多いです。

ベースグレードのブレンドは、混合焙煎をして味をみてアフターミックスで味の調整をします。

高い商品よりも手間がかかっているのですが、この価格でこの味わいを作れるのはそうはいないでしょう。(自画自賛)

ベースグレードのブレンドも、ひと月に何トンも出るのでしたらスケールメリットが出るのですが、高価のブレンドの方が売れるのでそこまで安くも出来ませんが。そもそも金を出さないとそれなりの良い豆は買えない時代になりました。

素晴らしい食材を使用し、シンプルに素材を活かすのも良し。

今ある材料で予算内でより良いブレンドを作るのも良し。

個人的には同じ金額を出すのでしたら、ストレートコーヒーよりもブレンドコーヒーの方が美味しくなる可能性が高いです。高価格のブレンドは使える豆の幅が広がりますので更に美味しい可能性が高いです。

高くても美味しくないコーヒーは世の中にはたくさんありますが。。。